ふりかえりをふりかえる

ふりかえりをふりかえる

ふりかえり Advent Calendar 2022 13日目の記事です。 経験、観察、メタ認知、プロセス、ダブルシグナルなど、歳を重ねるごとにふりかえりの手札は増えていきますね。 ワークショッププログラム、プロセス、ロール、夢、関係性、ファシリテーション、鑑賞(対話型鑑賞)、越境、ふりかえり習慣など、これまで実践してきた様々なふりかえりをふりかえる。
Clock Icon2022.12.13

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ふりかえり Advent Calendar 2022 13日目の記事です。 経験、観察、メタ認知、プロセス、ダブルシグナルなど、歳を重ねるごとにふりかえりの手札は増えていきますね。 ワークショッププログラム、プロセス、ロール、夢、関係性、ファシリテーション、鑑賞(対話型鑑賞)、越境、ふりかえり習慣など、これまで実践してきた様々なふりかえりをふりかえる。

ワークショッププログラムのふりかえり

青学のワークショップデザイナー育成プログラム(以降、青学WSD)を修了して4年、認定ワークショップデザイナー資格をとって2年。 ワークショップのプログラムデザインをする時には、アクティビティごとの狙いを記述するのが習慣化しています。

アクティビティごとの狙いが言語化できていると、ワークショップ実施後にアクティビティごとに何が起きていたか?を材料として、ふりかえりを進めることが可能になります。アクティビティの輪郭がしっかりしていると、ワークショップ実施後の記憶も思い出しやすい気がします。

4.5時間のプログラムをYWTでふりかえった時のMiro

4.5時間のプログラムをYWTでふりかえった時のMiro

ファシリテーションのふりかえり

ファシリテーションのふりかえりの定番は、観察でしょうか。 ファシリテーションの様子を、録画して観察してふりかえったり、オブザーバーに観察してもらったり。 どちらも青学WSD受講時に、実践を通して学んだのを思い出します。

対話型鑑賞(※)のファシリテーションをふりかえる時には、音声を録音しておいて文字起こししてふりかえります。 文字起こしをすることで、自身のパラフレーズ(※)やリンキング(※)の言葉遣いなどをふりかえることができます。

※対話型鑑賞=VTSやACOPといった鑑賞教育プログラムの中で扱われる対話を通して鑑賞を深めていくワークショップ ※パラフレーズ=言い換え、対話型鑑賞ファシリテーターの支援のひとつ ※リンキング=発言と発言の共通点や対比、対話型鑑賞ファシリテーターの支援のひとつ

プロセスのふりかえり

組織開発(※)でよく扱われるふりかえりといえば、会議などの場のプロセス(※)をふりかえることでしょうか。 言いたいことがありそうだけど、言い出しづらい状況。認識ずれが起きていて、コミュニケーションが噛み合っていない状況。 そういった状況に対して、どういった働きかけをしていくか?

※組織開発=組織開発とは、組織の健全性、効果性、自己革新力を高めるために、組織を理解し、発展させ、変革していく、計画的で協働的なプロセスである(ウォリック 2005) ※プロセス=会話の内容など見えやすいものをコンテント、関わりの中で起きている見えづらいものをプロセスという(クルト・レヴィン)

ロールのふりかえり

話す人と聞く人、対となるロール。 主流派と非主流派というロールがある中で、非主流派のロールが表出しづらくなるとゴーストロールとなってしまう。 ぼくの場合はこどもの頃から、よりおもしろいことがしたいロールと、人と違うことがしたいロールを使っている。 大人になり、ルールを守るロールや、ルールを守った上で模範を示すロールがつくられた。 忙しくなると大人のロールが主流派に、こどものロールが非主流派となりゴーストロールになりやすくなってしまう。 ふと主流派ロールに流されて、非主流派ロールがゴーストロールになっていることをメタ認知した時に、意識的に非主流派であるロールを動かすことがある。

※ロール=プロセスワークで扱われる概念のひとつ

夢のふりかえり

日本プロセスワークセンターのプロセスワーク 基礎コースで宿題として取り組んだ夢日記。 夢の中にはどのようなものが登場しているか? 丁寧に情報や質感を捉えていくと、日常で生きる自分への示唆を連想することができる。 印象的な夢が何を示唆しているか? 夢以外にも、物心つく前後の印象的な記憶が何を示唆しているか?をふりかえることもできる。

関係性のふりかえり

こちらもプロセスワーク 基礎コースで宿題として取り組んだ関係性のふりかえり。 関係性のトラブルが起きたと感じた時には、

個人の中で何が起きているか? ふたりの間で何が起きているか? 特定の話題に触れている時に何が起きているか?

例えばちょっとした言葉の応酬が起きた時に、ふりかえると相手がダブルシグナル(言行不一致など)を発していることがある。 ダブルシグナルの背後にある気持ちを考えていくと、相手が大事にしているものや自分への期待が見えてくる。

鑑賞(対話型鑑賞)のふりかえり

対話型鑑賞(ACOP)で深い鑑賞のポイントとなるコネクト(※)。 コネクトの材料をつくるために、働きかけによりどのように材料収集を進めるか? 作品のどこからどのような事実と解釈が出てくるか。 事実と解釈をどのように、コネクトにつなげていくか? これらを実践をふりかえりながら学ぶために鑑賞の可視化を試みていた。

※コネクト=意味同士の共通点抽出、ACOPファシリテーションの支援のひとつ

以前実施した対話型鑑賞の録画を見返して、鑑賞をMURALで可視化しもの

以前実施した対話型鑑賞の録画を見返して、鑑賞をMURALで可視化しもの

越境のふりかえり

越境の境界とは何か? 自分にとっての常識、未知である非常識。 境界のひとつの定義は、常識と非常識の境と捉えています。 どう未知なる非常識に越境するか?

自分にとっての越境の扉のひとつは現代アート。 よくわからない、未知な非常識の塊である現代アート。 そんなよくわからないものでも、時間をかけて鑑賞を深めていくことで、 作品が示してくれる価値観や社会課題がより身近に感じられるようになっていく。 そして越境から学びを深めるために、ふりかえりによる概念化が必要。

ふりかえり習慣のふりかえり

ZaPASSメンテナンスという、ふりかえり習慣化サービスで週1のふりかえりを始めて一年以上経つでしょうか。 ふりかえりは継続することで、様々な観点でふりかえりをする瞬発力が上がっていきます。(短時間で書き出せる付箋が増えていく) 行動をふりかえることが長く続いてくると、行動以外をふりかえるようになっていきます。 最近は行動以外をふりかえれるように目的を設定しています。コンフォートゾーンの外側に、どれだけお出かけしているか?今週はどのような立ち位置に立っていたか?日常でどのようなふりかえりが起こっていたか?ほか。 ふりかえりやコーチングが習慣化する中で、その活動そのものがコンフォートゾーンとなってしまっていたことに、最近ふと気づきました。 あらためて、ふりかえり自体を捉え直す。ストレッチゾーンから逃げる自分をしっかり捕まえよう。

MURALでつくっているZaPASSメンテナンスの記録

MURALでつくっているZaPASSメンテナンスの記録

参考:ずっとできなかった“振り返り”の習慣化。ZaPASSメンテナンスで日常の幸せをより感じやすく(ちょうなんのインタビュー記事)

編集後記

雑多に書きなぐった形となりましたが、ぼくの日常のふりかえりをふりかえってきました。 ふりかえりを通して、自分の観察力やメタ認知力に触れられる。 自分をよりよく知る機会にもつながり、身の回りの人との関係をより良くしていくことにもつながる。 自分が世界をどう捉えているか? ふりかえりは自己認識を表現する手段でもあるのかもしれません。

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